わかりやすい日本語教育
エッセイ

日本語教育エッセイ 日本語学校のイベント①

こんにちは。日本語教師のタッチメンです。

日本語学校の専任教師として7年以上働いています。勤務先は県内でも有数の在籍者数を誇る日本語学校です。今まで延べ1000人以上の学習者に日本語を教えてきました。その間約100人の日本語教師のみなさんと一緒に働いてきました。

そんな日本語学校で経験したことをみなさんにお伝えしたいと思います。特に日本語教師を目指している人、日本語教育に興味がある人、新人の日本語教師のみなさんに日本語教育業界の現状を知ってもらいたいと思っています。

日本語業界のポジティブな部分はもちろん、ネガティブな部分を包み隠さず紹介していきます。一人でも多くの方に日本語教育業界に入りたいと思ってもらえるよう、頑張っていきますので、よろしくお願いします。

今回は【日本語教育エッセイ 喜びを感じること】というテーマで話していきます。

日本語学校では1年間に数多くのイベントを実施しています。日本の高校にもある定番のイベントから、日本語学校特有のもの、そして各日本語学校独自のものとさまざまなイベントを実施しています。

もちろんイベントは学生のために実施しているのですが、一緒に参加する先生も楽しめることがたくさんあります。先生も学生に戻った気分で参加できるものもあります。

全3回にわたり日本語学校で行われているイベントを紹介します。日本語教師を目指している人や日本語教育に興味がある人はこの記事を見て、日本語教師の楽しさを知ってもらえたらと思います。

是非最後までご覧ください。

 

学校主催の定期イベント

まずは学校が主催する定期イベントです。基本的には学生全員参加の大規模なイベントになります。

日本人の皆さんなら子ども時代に経験したイベントが多く出てきます。中にはみんなが楽しみにしていた定番のイベントもあります。
皆さんに馴染みがあるイベントですが、日本語学校らしい部分も合わせて紹介します。

 

入学式

黒板に書かれた「入学式」のイラスト文字

多くの日本語学校では4月と10月に入学式を行います。4回入学時期のある日本語学校は7月と1月が追加されます。

日本語学校の入学式は学生と先生が参加します。学生は1人で日本に来ているので、小中学校のように学生の両親が参加することはありません。また友達もまだできていない学生がほとんどなので、とても緊張した様子で出席します。

日本語学校の入学式は基本スーツ着用で行われます。多くの学生はまだスーツを着慣れていないので、とても初々しいく見えます。

学生の日本留学の楽しみと不安な気持ちが見られる、貴重な時間です。

卒業式

卒業式のイラスト「卒業証書」

日本語学校の卒業式は小中学校と同じく2月末から3月初旬に行われます。入学時期はそれぞれ異なりますが、みんな一緒に卒業します。在籍期間の長い学生で2年、短い学生だと1年で卒業することになります。

日本語学校の卒業式では学生が出身国の民族衣装を着て参加することがあります。各地の民族衣装で華やかな卒業式になります。

また、指導期間が長く思い入れの強いクラスの学生達が卒業するときには、涙を流す学生や先生もいます。私も卒業式で学生からサプライズをされたときは、感動で涙が出てきました。

やはり卒業式は外せないイベントです。

 

遠足

遠足のイラスト「タイトル文字」

日本語学校にも遠足があります。私の学校では年に2回春と秋に遠足に行きます。

日本語学校の遠足は学生が日本文化に触れることを目的としています。そのため目的地は日本で有名な歴史的観光地になることが多いです。近畿だと京都や奈良、姫路城が定番のコースです。

また文化体験を行うことがあります。食器作りや染物体験など他にもいろいろな体験があります。

先生も引率という立場で参加します。学生は大人なので、常に引率をするわけではありません。先生同士で観光しながら学生の様子を見てまわります。さすがに体験は受けられませんが、大人になってからいろんなところに仕事で観光できるのは嬉しいことです。

 

学祭

文化祭のイラスト

日本語学校の中には学祭を実施ている学校があります。私の学校では年に1回恒例のイベントになっています。

学祭では各国の料理を作って販売したり、音楽ホールを借りて合唱コンクールをしたりしています。

普段の学校生活では見られない学生の一面が見られるイベントです。合唱コンクールのときはクラス一丸で頑張る姿が見られます。学祭がない学校もありますが、あれば楽しいイベントであることは間違いありません。

 

スピーチコンテスト

スピーチをしている女性のイラスト

日本語学校ならではのイベントといえばスピーチコンテストです。学校全体でする場合とレベル単位やクラス単位でする場合とさまざまなです。

日本語を勉強しているので、その成果を発表するためのイベントです。スピーチコンテストでは、文作能力や習った言葉を使う能力、そして発表するときの発話能力とすべての日本語能力が必要です。

学校によっては優秀な学生に賞品を用意していることがあります。学生にとっても普段の頑張りをみんなに見てもらえるいい機会になります。

楽しいイベントではありませんが、数少ない勉強の成果を発揮する日本語学校らしい大切なイベントです。

 

以上学校主催の定期イベントでした。
次回は授業で行うイベントを紹介します。

ABOUT ME
タッチメン
日本語学校の専任講師として7年以上勤務をしていて、経験した留学生の疑問や先生の悩みを解決していきます。

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