みなさんおはようございます。
この記事では日本語専任講師歴7年以上の経験から、N4文型「~ほうがいい」の使い方、導入例文、前件後件のルール、よくある間違いなど詳しく解説していきます。日本語学習者にはわかりやすく、日本語教育者には指導の参考になる記事を提供できるよう頑張りますので、是非最後までご覧ください。
今日の文型 「~ほうがいい」
導入
使い方 アドバイスや意見を言う
・導入例①【電車で行ったほうがいいですよ。】


・導入例②【日本のアニメを見たほうがいいですよ。】


そして子どもが見るので、難しい日本語が少ないです。
・導入例③【夜勤のアルバイトをしないほうがいいですよ。】


・説明
解説(日本語教師向け)
ここからは日本語教育者向けの解説をしていきます。
意味
話し手の主観的なアドバイスや意見
接続
Vタ形+ほうがいい
Vナイ形+ほうがいい
前件/後件のルール
・ルールA 自分がすることには使わない
「~ほうがいい」は他人へのアドバイスや意見、忠告に使う文法です。そのため自分の行為、自分がすることには使えません。
私は体調が悪いので病院へ行ったほうがいいです。
私は明日朝が早いので、お酒を飲まないほうがいいです。
自分がすることでも、他人に質問、問いかけるときは使うことができます。
私は明日の授業に参加したほうがいいですか。
私はお酒を飲まないほうがいいですよね。
・ルールB 目上の人には使わない
何度も伝えていますが、「~ほうがいい」は他人へのアドバイスや意見を言うときに使います。そのため目上の人に使うと失礼だと思われることがあります。日本では目上の人へ意見を言うことはあまりありません。もし意見を言うことがあっても、とても丁寧な言葉を使って慎重に発言するので、基本的には「~ほうがいい」は使いません。注意しましょう。
ポイント
・導入
①「病気の人へのアドバイス」という状況設定をすることが多い
「~ほうがいい」という文型を導入するときによく使われる設定が”体調が悪い人へのアドバイス”です。一つの場面で多くの「~ほうがいい」という例文を作ることができるのでおすすめです。しかし、それだけではなかなか定着しないので、それ以外の場面での使い方も準備しておきましょう。
・「V辞書形+ほうがいい」という使い方がある
「~ほうがいい」のには「V辞書形+ほうがいい」という使い方があります。使い方は「Vタ形+ほうがいい」とても近い表現です。しかし、初級レベルでは基本的には扱いません。学習者が混乱してしまう原因になるので、導入解説の時に使わないようにしましょう。
学習者によくある間違い
・「~なっかたほうがいい」という間違いに注意
学習者の中には「過去形+ほうがいい」という覚え方をしていることが原因で、「なかったほうがいい」という使い方をしている人がいます。間違った使い方を見つけたら、訂正してあげましょう。
まとめ
・他人へのアドバイスや意見に使う
・自分がするすることには使わない
・目上の人に使わない
・「V辞書形+ほうがいい」は導入しない
以上「~ほうがいい」の解説でした。
「~ほうがいい」は先生が学習者に対してよく使う文型です。また、アルバイトで先輩に質問するときにもよく使います。学習者の生活で耳にする機会が多いので、しっかりと会話で使えるように、導入や練習で場面を提示してあげることが必要です。意味や使い方よりも使う場面に力を入れて準備することをおすすめします。
ここに書いてあること以外の疑問や質問はコメントをお願いします。最後までご覧いただきありがとうございました。










