わかりやすい日本語教育
タッチメン

N4文型 「~ほうがいい」

 

みなさんおはようございます。

この記事では日本語専任講師歴7年以上の経験から、N4文型「~ほうがいい」の使い方、導入例文、前件後件のルール、よくある間違いなど詳しく解説していきます。日本語学習者にはわかりやすく、日本語教育者には指導の参考になる記事を提供できるよう頑張りますので、是非最後までご覧ください。

今日の文型 「~ほうがいい」

アリスさん
アリスさん
先生 今日は何を勉強しますか。
タッチメン
タッチメン
アリスさん 今日は「~ほうがいい」を勉強します。

導入

タッチメン
タッチメン
それでは「~ほうがいい」をしっかり勉強しましょう。

 

使い方 アドバイスや意見を言う

・導入例①【電車で行ったほうがいいですよ。】

タッチメン
タッチメン
アリスさん、明日はN4の試験ですね。
アリスさん
アリスさん
はい。とても緊張しています。
タッチメン
タッチメン
試験会場への行きかたは調べましたか。
アリスさん
アリスさん
はい。大丈夫です。
タッチメン
タッチメン
どうやって行く予定ですか。
アリスさん
アリスさん
自転車で行くつもりです。
タッチメン
タッチメン
試験会場に駐輪場はありませんよ。
アリスさん
アリスさん
そうなんですか。知りませんでした。
タッチメン
タッチメン
ですから、電車で行ったほうがいいですよ
アリスさん
アリスさん
先生。「行ったほうがいいです。」は何ですか。
タッチメン
タッチメン
行きます+いいと思います」を「行ったほうがいいです」と言います。
アリスさん
アリスさん
わかりました。
アリスさん
アリスさん
明日は電車で行きます。

 

・導入例②【日本のアニメを見たほうがいいですよ。】

タッチメン
タッチメン
アリスさんは日本のアニメが好きですか。
アリスさん
アリスさん
はい。ドラえもんが好きです。
タッチメン
タッチメン
ドラえもんのアニメをよく見ますか。
アリスさん
アリスさん
日本へ来てから、あまり見ていません。
タッチメン
タッチメン
そうですか。それは残念です。
タッチメン
タッチメン
日本のアニメを見たほうがいいですよ。
アリスさん
アリスさん
どうしてですか。
タッチメン
タッチメン
アニメは生活で使う日本語を使っています。

そして子どもが見るので、難しい日本語が少ないです。

アリスさん
アリスさん
私が見てもわかりますか。
タッチメン
タッチメン
そうですね。全部は難しいですが、だいたいわかると思いますよ。
アリスさん
アリスさん
そうですか。今日の夜ドラえもんを見ようと思います。

 

・導入例③【夜勤のアルバイトをしないほうがいいですよ。】

タッチメン
タッチメン
アリスさんはどんなアルバイトをしていますか。
アリスさん
アリスさん
工場でお弁当を作っています。
タッチメン
タッチメン
お昼のアルバイトですか。
アリスさん
アリスさん
そうです。
アリスさん
アリスさん
もっとお金が欲しいので、夜勤をするつもりです。
アリスさん
アリスさん
吹き出しの内容
タッチメン
タッチメン
それはよくありませんね。
タッチメン
タッチメン
夜勤のアルバイトをしないほうがいいですよ。
アリスさん
アリスさん
どうしてですか。給料が高いですよ。
タッチメン
タッチメン
寝る時間が少なくなって、学校に遅刻する学生が多いです。
タッチメン
タッチメン
家で勉強する時間も短くなります。
アリスさん
アリスさん
勉強ができなくなるのは、困ります。
アリスさん
アリスさん
もう少し考えます。

 

・説明

タッチメン
タッチメン
「~します+いいと思います」を「Vタ形+ほうがいい」と言います。
タッチメン
タッチメン
電車で行ったほうがいいですよ
タッチメン
タッチメン
「~しません+いいと思います」を「Vナイ形+ほうがいい」と言います。
タッチメン
タッチメン
夜勤のアルバイトをしないほうがいいですよ。
アリスさん
アリスさん
わかりました。

 

解説(日本語教師向け)

ここからは日本語教育者向けの解説をしていきます。

意味

話し手の主観的なアドバイスや意見

接続

Vタ形+ほうがいい

Vナイ形+ほうがいい

前件/後件のルール

・ルールA 自分がすることには使わない

「~ほうがいい」は他人へのアドバイスや意見、忠告に使う文法です。そのため自分の行為、自分がすることには使えません。

私は体調が悪いので病院へ行ったほうがいいです。

私は明日朝が早いので、お酒を飲まないほうがいいです。

自分がすることでも、他人に質問、問いかけるときは使うことができます。

私は明日の授業に参加したほうがいいです

私はお酒を飲まないほうがいいですよね

・ルールB 目上の人には使わない

何度も伝えていますが、「~ほうがいい」は他人へのアドバイスや意見を言うときに使います。そのため目上の人に使うと失礼だと思われることがあります日本では目上の人へ意見を言うことはあまりありません。もし意見を言うことがあっても、とても丁寧な言葉を使って慎重に発言するので、基本的には「~ほうがいい」は使いません。注意しましょう。

 

ポイント

・導入

①「病気の人へのアドバイス」という状況設定をすることが多い

「~ほうがいい」という文型を導入するときによく使われる設定が”体調が悪い人へのアドバイス”です。一つの場面で多くの「~ほうがいい」という例文を作ることができるのでおすすめです。しかし、それだけではなかなか定着しないので、それ以外の場面での使い方も準備しておきましょう。

 

・「V辞書形+ほうがいい」という使い方がある

「~ほうがいい」のには「V辞書形+ほうがいい」という使い方があります。使い方は「Vタ形+ほうがいい」とても近い表現です。しかし、初級レベルでは基本的には扱いません。学習者が混乱してしまう原因になるので、導入解説の時に使わないようにしましょう。

 

学習者によくある間違い

・「~なっかたほうがいい」という間違いに注意

学習者の中には「過去形+ほうがいい」という覚え方をしていることが原因で、「なかったほうがいい」という使い方をしている人がいます。間違った使い方を見つけたら、訂正してあげましょう。

 

まとめ

ほうがいい まとめ

・他人へのアドバイスや意見に使う

・自分がするすることには使わない

・目上の人に使わない

・「V辞書形+ほうがいい」は導入しない

 

以上「~ほうがいい」の解説でした。

「~ほうがいい」は先生が学習者に対してよく使う文型です。また、アルバイトで先輩に質問するときにもよく使います。学習者の生活で耳にする機会が多いので、しっかりと会話で使えるように、導入や練習で場面を提示してあげることが必要です。意味や使い方よりも使う場面に力を入れて準備することをおすすめします。

 

ここに書いてあること以外の疑問や質問はコメントをお願いします。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

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ABOUT ME
タッチメン
日本語学校の専任講師として7年以上勤務をしていて、経験した留学生の疑問や先生の悩みを解決していきます。

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